社会の幸福を育む未来の都市交通
工学研究科
移動のあり方は生活に大きく影響します。私は都市の交通システムの理解と改善を通じて、社会の安全と幸福、持続可能性への貢献をめざしています。スマートで持続可能な都市のビジョンは多様で、「完璧な交通システム」は簡単に定義できません。歩きやすさ、質の高い公共交通機関、渋滞の最小化などは不可欠な要素ですが、その最適な組み合わせや実現手段は数多くの要因との兼ね合いで決まります。私は観光客による公共交通の混雑、各種のデータを融合した需要予測などの具体的な問題を研究するとともに、公共交通の運賃政策の影響など理論的な探究にも携わっています。数理モデリング、データサイエンス、シミュレーションを駆使して、人間の行動と経済的・物理的制約の一体化をめざします。このように研究することが、交通の研究の本質的な魅力だと感じます。