遺伝子変異難病を治せる未来へ
iPS細胞研究所
現代の医学をもってしても治療することのできない難病、その多くが遺伝子変異を原因とする病です。「遺伝子変異なんて自分とは関係ない」と思われるかもしれませんが、実は健康な人間も含め、誰もが平均17〜20個の疾患関連変異を持っています。遺伝子は細胞の核の中に大切に保管されているため、変異のある部分だけを探し出して修復することは簡単ではありませんでした。しかし、狙った遺伝子のDNA配列を改変できるCRISPRゲノム編集技術の登場により、それが可能となりました。私の研究室では、微生物が持つゲノム編集システムや、ウイルスが持つ細胞への遺伝子送達機構、そしてiPS細胞の技術をフル活用して、筋ジストロフィーなどの遺伝子変異難病に対する治療法の開発に取り組んでいます。