電気が流れる酵素で、持続可能な未来社会へ
農学研究科
地球の埋蔵エネルギーは、このままでは早ければ数十年後に枯渇してしまい、究極的に人類が利用できるのは地球外から入ってくる太陽のエネルギーだけになると言われています。こうした前提でエネルギー収支を均衡させ、さらに人類社会と自然との調和も実現するにはどうすればいいでしょうか。私は、優れたエネルギー変換効率をもち環境負荷の少ない生体触媒「酵素」の力によってそんな未来を実現させたいと考えています。私の研究対象は、電気エネルギーと化学エネルギーを自由自在に変換できる導電性酵素です。大気中の二酸化炭素を資源化できるバイオリアクターや、あらゆる有機物から発電できるバイオ燃料電池、尿などから任意の生体物質を検出できるテーラーメイドバイオセンサーなどに応用し、社会実装を進めたいと考えています。