健康長寿社会の実現に薬の力で貢献する
薬学研究科
私は現在、がんや認知症の診断や治療に役立つ薬の開発研究を行っています。私が開発中の薬は普通の薬とは異なり、放射線を放出する「放射性薬品」と呼ばれる薬です。放射線には物質透過性と細胞殺傷性という二つの特徴があり、医療分野においてはそれぞれ、画像診断と内用治療に応用されます。すなわち、放射性薬品を病気の原因となる臓器や細胞に届けることで、診断と治療を同時に行うことが可能となるのです。私はこの診断と治療の両機能をあわせ持つ“二刀流”薬の開発に挑戦しています。京大発、世界初の薬を一日でも早く世界中のがんや認知症で苦しむ人に届け、地球全体での健康長寿社会の実現に貢献したいという思いのもと、日々研究に取り組んでいます。