合成生命システムで豊かな未来社会へ
iPS細胞研究所
私は、生命を構成するために欠かせない分子、RNA(リボ核酸)を元に、人工システムを組み上げる合成生命システムの創成を通じて、未来の医療や社会に貢献したいと考えています。多様な分野の知識と技術を融合させ、独自の新技術を開発することで、細胞機能に重要な役割を果たすRNAやRNA結合タンパク質の相互作用への理解を深め、人工細胞の創成や生命の設計原理の解明をめざします。また、RNAの構造に着目した相分離現象(水と油のように成分が異なる層に分離する現象)の制御や、人工遺伝子回路・構造体による細胞・個体の増殖・分化といった運命制御、生命の成り立ちの探究にも取り組んでいます。生命科学と医療分野に革新をもたらし、健康な社会の実現に貢献するとともに、次世代の基礎研究・応用研究を切り拓いていきます。