はるか遠くの星々を通して太陽系誕生の謎を探る
基礎物理学研究所
銀河と星、そして太陽系をはじめとする惑星系など、この宇宙には長い時間をかけて豊かな構造がつくられてきました。そういった宇宙形成の歴史は同時に、物質組成の発展の歴史でもあります。これらの過程を物理と化学の両方の視点から総合的に理解することが、「私たちが住む太陽系はどのように生まれたのか」という根源的な問いを解き明かす鍵となります。そこで私は、世界各国に設置された電波望遠鏡を使い、地球から数百光年も離れた星や惑星系を観測して、「惑星系が生まれる時に何が起こっているのか」「そこにはどんな物質があるのか」を研究しています。はるか遠くで星々が誕生する様子を通して、46億年前の生まれたばかりの太陽系の姿を類推し、太陽系の起源という大きな謎に迫り続けています。