好奇心駆動型社会に向けたミュージアムのデザイン
総合博物館
「社会のための科学」や「イノベーションのための研究」が、限られた社会資源の有効活用に欠かせないことは承知しています。しかし、純粋にただそのことを解き明かしたいとする好奇心にもとづく研究も大切なはずです。高等教育にとどまらず、初等・中等教育においてまで、社会や地域のために役立つか否かという判断基準だらけの社会より、好奇心を真ん中においた社会も共存できるあり方を探りたい。私は、もっと子どもたちの好奇心に向き合い、好奇心から素直に立ち上がる行動を選べる社会のありようを探究しています。子ども自身が出会った違和感を「問い」として表出し、その問いを抱えて「探究」し続ける起点としてのミュージアムに期待を寄せており、その可能性を最大化する新たな展示手法やコミュニケーションデザインについて研究しています。