アクティブマターで切り開く、未来の物質科学
理学研究科
鳥や魚、蟻やバクテリアなどの生き物は、時として整然とした「群れ」をつくり出し、効率的に移動したり、大きな餌を運んだりと、一個体では見られない機能や仕事を実現します。彼らは、どのようにしてそのような群れをつくり出しているのでしょうか? また群れの機能や仕事は、どのようにして生み出されているのでしょうか? 私たちは、自ら動く物質の群れである「アクティブマター」を使って、このような未解決の問題を物理学的な視点で解き明かそうとしています。その答えが得られれば、生物の群れが持つ恒常的な機能を有した物質の開発や、環境に適応して七変化するロボットの開発など、未来の物質科学の可能性が開かれます。さらにはこの研究を通じて、生命現象の起源の一端にも触れられるのではないかと期待しています。