RNAの制御メカニズム解明から疾患の治療へ
医学研究科
生命は無数の細胞から成り立っています。細胞の中に普遍的に存在するRNA(リボ核酸)は、DNAの遺伝情報を読み取って実行するプロセス(遺伝子発現)において必須の役割を果たしています。一方、細胞内RNAが適切に化学的変化を受けたり分解されないと、細胞の機能や私たちの免疫系に異常が生じます。このようなRNAの異常が、自己免疫疾患などさまざまな疾患と関連することが近年明らかになってきました。私は、RNAの量や性質を調節する分子レベルのメカニズム(分子機構)がどのようなものかを最先端のツールを用いて網羅的に探索し、見出された分子機構が私たちの体においてどのような役割を果たすのか明らかにすることをめざしています。さらにはRNAを取り巻く分子機構と疾患との関わりを解明する研究を通して、疾患の治療法開発に貢献したいと考えています。