アトピー性皮膚炎の克服を夢見て
医学研究科
アトピー性皮膚炎は、世界で約2.3億人の患者がいる病気であり、そのかゆみによって、生活の質(QOL)にも大きな影響を与えます。長い間、ステロイド外用剤以外に効果的な治療選択肢が少ない状態が続き、近年になってようやくいくつかの新薬が開発されたものの、依然としてすべての患者さんに効果がある薬剤は存在せず、薬の中断後に症状が再燃することが多いのが現状です。私たちは、アトピー性皮膚炎の病態解明と安全な治療法の開発をめざして、基礎研究および臨床研究に取り組んでいます。その際に、皮膚を切らずに内部を観察できる新しいテクノロジー(生体イメージング)の開発にも力を入れています。これまで、私たちと製薬会社との共同研究から、二つの新薬が誕生しました。アトピー性皮膚炎の完治をめざし、今後も研究を続けていきます。