Researcher

研究者

アートこそがイノベーション

山内裕
経営管理研究部

私は経営学者として、イノベーション、つまり価値の創造に取り組んでいます。ここでの価値とは資本主義の中での便益や利益ではなく、美学的に新しい時代を表現し、歴史をつくることだと考えています。たとえば、グローバル資本主義の典型として批判されるスターバックスも、60~70年代のカウンターカルチャーの時代に人々の新しい自己表現を可能にし、80〜90年代に新自由主義の時代に軽い自己表現を生み出したことで、一つの時代の象徴となりました。社会の変化を感じ取り、既存の支配的な価値観を覆すことで新しい表現を生み出してきた一例です。すなわち、イノベーションとは美学(aesthetics)的でありアートの実践、社会批判としても捉えられます。このような視点から、持続可能性、ジェンダー、人種主義などが抱えるさまざまな問題にもアプローチしています。

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