発達特性を理解し、包摂する社会へ
医学部附属病院
個々人の多様性を認めていこうという社会の潮流のもと、神経発達症、いわゆる発達障害の人々の存在も広く知られるようになってきました。現在ケアの現場ではそうした人々の早期発見、早期支援に着目した対応がなされていますが、将来的には一人ひとりの発達特性がよく理解された上で、区別ではなく包摂される社会へ向かうことが期待されます。神経発達症と診断された子どもが心身ともに健やかに育ち、社会に適応していく過程では、子どもの生育に関わる医療、福祉、教育等、多分野の連携が不可欠ですが、そのような連携を後押しするエビデンスはまだまだ不足しています。私は、医療の立場から、分野の垣根を越えた連携が子どもを取り巻く環境に与える影響を明らかにしたいと考えています。