刺激に応答する高分子材料で課題を創造的に解決する
工学研究科
私の研究室では、持続可能な未来の実現をめざして、狙った長さや形にポリマー(高分子)を加工できる化学合成法「リビングカチオン重合」を使ったユニークな高分子材料をつくることに取り組んでいます。中でも私が研究しているのは、温度に応じて変化する「温度応答性ハイドロゲル」というもので、ソフトロボットへの応用をめざしています。この材料によって、モーターの駆動部品を減らし、省エネでありながら自然に作動する、幅広い用途で使用可能なロボットが実現できるでしょう。もう一つの研究プロジェクトでは、ハロゲン結合を使用した「自己治癒材料」の作成に取り組んでいます。自己治癒材料を用いることで生活の中のさまざまなデバイスを長持ちさせることができ、製造時の環境負荷を下げると同時に、製品の廃棄を減らすことも期待されています。