Researcher

研究者

「タンパク質のガン」を克服できる高齢化社会へ

森本大智
工学研究科

認知症患者は3秒に1人のペースで増えており、2050年には患者数が1.3億人を突破する見込みです。今すぐ有効な予防策や治療法を開発しなければ、医療崩壊だけでなく、社会全体の崩壊を招くことになります。認知症を引き起こす神経変性疾患は「タンパク質のガン」とも称され、タンパク質の凝集体が脳内に蓄積することが発症の一因となります。つまりタンパク質凝集の詳細な研究が、疾患の理解や治療法の開発に不可欠なのです。私は、タンパク質が凝集する「その場」を高い時空間分解能で捉えることで、疾患の原因解明や予防に役立てたいと考えており、特に凝集初期に生じる過渡的なタンパク質の構造変化や状態変化に注目して研究を展開しています。人類が「タンパク質のガン」を克服する日を迎えられるよう、研究を通して貢献したいと考えています。

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