サラワク州の保護区における熱帯雨林の生物多様性多目的利用のための活用システム開発プロジェクト
人間・環境学研究科 教授
本プロジェクトはSATREPS事業として2019〜2023年に実施され、京都大学は日本側代表機関を務めています。
東南アジアのボルネオ島の熱帯雨林は、膨大な種数の生物を擁する世界でも有数の生物多様性のホットスポットです。マレーシア連邦サラワク州は、この熱帯雨林の保護のため国立公園の拡大を進めていますが、これまでに指定された保護地域において生物多様性の基礎情報は、ほとんど得られておらず、その生物多様性や保護地域の重要性に対する地域住民の理解も十分とは言えません。
本プロジェクトでは、サラワク州の国立公園とその周辺地域、国立公園の新設候補地の熱帯雨林において、そこに生息する生物の分布生息状況や多様性の実態を、先端技術で網羅的に調査して明らかにしていきます。そして、その結果を集積したデータアーカイブを構築し、生物多様性科学推進のための研究基盤と、知的資源を活用するための“生物多様性知的資源プラットフォーム”を整備します。