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ELSaNプロジェクト

真常 仁志
地球環境学堂 准教授

世界最貧国の一つとされるアフリカ・マラウイ。作物の生産性の低さと、トウモロコシ栽培に強く依存した農業の不安定さが貧困改善に向けた課題となっています。この課題解決に取り組むため、環境・暮らし・衛生問題をつなげて解決を目指す取り組み、通称ELSaN(Environment, Livelihood and Sanitation Nexus)プロジェクトを進めています。

本プロジェクトでは、未利用資源として人間のし尿に着目。し尿分離トイレを使ったし尿処理によって衛生面の改善を目指すと同時に、し尿から現地の農家自身が肥料を製造し、高騰した化学肥料の代わりに利用することで、作物生産性の向上に取り組んでいます。さらに、自家消費のための作物に加えて換金作物を栽培し、販売できる機会を創出することで農家の暮らし向上を目指します。本プロジェクトは、現地NPO法人やマラウイ農業省などと連携してJICA草の根技術協力事業(草の根パートナー型)「未利用資源の活用によるムジンバ県の小農の農業収入向上支援」として進めています。

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