生命の多様性を理解し、自然との共生に活かす
生命科学研究科
生物はそれぞれ異なる環境に適応しています。たとえば、住む場所や食べ物、共生する微生物は、種によって大きく異なります。しかし、これまでの生命科学では、キイロショウジョウバエなど少数のモデル生物に研究対象が偏っており、多様な生存戦略や自然界での生物種間関係には十分な関心が向けられていませんでした。私は、遺伝子発現や代謝産物などの複数のオミクスデータを統合的に解析するマルチオミクスの技術を活用し、ショウジョウバエ近縁種や野外採取したサンプルの解析も行うことで、動物の栄養環境への適応や、共生微生物の作用の分子メカニズム解明に取り組んでいます。この研究を通じて生物多様性の理解と保全、利活用を推進し、人々が自然と共生できる豊かで持続可能な社会の実現に貢献したいと考えています。